居心地の良い沈黙
鳥が窓の側を横切る度にカーテンに俊敏な影が落ちた
マグカップの底に珈琲牛乳が少しだけ溜まっていた
書いた詩は、そっけない他人のような顔をして私の身体から離れていった
他人であることが正しいとさえ思われた
優しい(突き放している)
優しさは素晴らしくて敵わない
優しさは線を引く、距離を置く
人のことを十分に知ろうとしないまま優しさを突き放してしまった
十分に相手のことを知らないときに受け取れる優しさ
十分に知っているから受け取れない優しさ
優しさを受け取ることができない代わりに
冷たい言葉で満たされた
口を噤んでいる
真実の輪郭に触れ/触れられているようだった
この場所から離れた時にしか言えないような秘め事は他の誰でもなく、
この場所にいる人にだけ伝わるような気がしています
言葉や身振りが抽象的なままでいられることに安心しています